映画 『ヘア・スプレー』 感想 ネタバレあり
◎映画の情報
公開日:2007年(1988年にオリジナルが公開、2002年にリメイクし
大ヒットしたミュージカルの映画版)
英題:Hairspray
監督:アダム・シャンクマン
ジャンル:ミュージカル・ロマンス
◎感想
舞台は黒人差別の風潮が色濃く残ってるアメリカ合衆国ボルチモア。
主人公のトレイシーはダンスとオシャレが大好きで、明るく心も身体もBIGな女の子。
今朝もブフォントヘアをバッチリ決めて元気に登校。
黒板よりも時計の針の動きを今か今かと見張り、チャイムの音と同時に
友達のペニーと自宅へ猛ダッシュ!
放課後に放映される人気ダンス番組『コーニー・コリンズ・ショー』を楽しみます。
いつかこの番組に出演して人気ダンサーのリンクと踊るんだと夢見るぐらいトレイシーはこの番組が大好きです。
そんなある日の事、番組のメンバーが休暇する為、新メンバーの募集を始めました。
トレイシーはこれはチャンスだ!オーディションに出たい!
と母親に受けさせて欲しいと相談をします。
母親のエドナは体型の事でトレイシーが傷付く事を危惧し反対してましたが
賛成派の父親ウィルバーがエドナを優しくなだめ「私が話す」と
落ち込んだトレイシーの方へ行き
「ここはアメリカだビッグに行け!」
と背中を押してくれました。
気合充分のトレイシーはオーディションを受けに行きました。
ですが番組出演者のアンバーの母でもあり番組プロデューサーのヴェルマから、太っているという理由だけで落とされてしました。
そして、そのまま学校へ遅刻し居残り授業を受ける事になるという散々な1日だなと思っていたら・・・
居残り教室では普段、教室や授業で関わる事がない黒人の生徒達を筆頭に
シーウィードがキレッキレのステップを披露。
トレイシーは一緒に踊り、ステップを教わり、皆と打ち解け楽しい居残りを過ごしていました。
その様子を偶然にも見かけた特別クラスにいるリンクが彼女を気に入って
「君ならきっと出られる」とトレイシーを番組の”ホップ・パーティー”へ招待します。
次の日、トレイシーはパーティーでみんなの視線を注目させるほどの魅了するダンスを披露し見事、番組の出演枠を勝ち取りました!👏
トレイシーの出演をきっかけに、周りを取り巻く人々、番組のスタイルを明るくどんどん、どんどん巻き込んでいきます✨
出不精で数年、家から出る事がなかったヴェルマがトレイシーの為に久々に外の世界へ
「ママ 世の中はどんどん変わってるのよ」
「”人と違ってる”のがいいことなの」
とトレイシーに励まされ戸惑いながらも母と娘で飛び出して始まる曲
『Welcome to the 60's』は観ていて最高に楽しいです。
ペアルックで雨上がりの路上を踊るシーンが私は大好きです。
シーウィードの母親でもあり番組で月に1度ある”ブラック・デー”の司会者を担当しているメイベル。
ブラック・デー廃止の危機や人種差別に屈することなく自身の誇りを全面に出して深く歌います。
『Big, Blonde and Beautiful』『I Know Where I've Been』
はメイベルの魅力が特に浸透していて素晴らしいです。
最後の最後にヴェルマの化けの皮が剥がれ、番組から人種差別を永久に撤廃することを宣言しハッピーなエンドを飾る『You can't Stop the Beat』はミックスダンスが最高に爽快です。
当時の黒人に対する差別を学ぶと同時に、それに立ち向かった人達の勇気ある行動から忘れてはいけない大切な事を思わせてくれます。
そして何度も何度も観ては毎回、明るい気持ちと温かい勇気をくれる元気になれる映画です。
キャストも豪華な方々が揃っており、それぞれが良い味を歌声にのせています。
特にエドナ役のジョン・トラボルタは声もダンスも衣装も見どころです!
特殊メイクの重さを感じさせない程の軽やかなステップと激しい熱いダンスに釘付けになることでしょう。
ちょっと落ち込んでいてジョン・トラボルタ、ちょっとトラブった?と思う日や
60代のファッションが好き!前向きパワーを求む!という方は良かったらぜひ
観てみてください!^^